2008年に書いた記事の最近のブログ記事

コラーゲンのすぐれた再生能力は医療の現場でも使わ
れています。

たとえば、コラーゲンの止血メカニズムを応用して、
コラーゲンは手術の際の止血剤として使われています。

また、手術用の糸として使われていますが、これは組織
にそのまま溶け込んでしまうという特長を活かしたもので
くすりのカプセルがコラーゲンでできているのも同じ原理です。

火傷でダメージを受けた皮膚に、コラーゲンで作った人工
皮膚を移植する方法も成功しています。

「培養真皮」という技術が実用化されていますが、これは
皮膚組織から採取した線維芽細胞をコラーゲンの下地に
培養させることによって、ヒトの真皮と同じ真皮をつくる
というものです。

「小指の爪ほどの大きさ」の皮膚から水泳用のプールとほぼ
同じ面積の真皮に成長させることが可能だといいます。

また、眼の手術やドライアイの治療にもコラーゲン製品が
使われ、コラーゲン製のコンタクトレンズが実用化されて
います。

高齢の女性に多くみられる「腹圧性尿失禁」という病気があ
ります。
ちょっとした運動や咳、くしゃみ、などでお腹に力を入れる
と尿が漏れてしまうという病気です。

この治療法として膀胱頸部の粘膜下へコラーゲンを注入し
尿道抵抗を増加させて失禁を改善させる医療技術が開発され
健康保険が使えるようになっています。

局所麻酔をして、わずか十数分の簡単な処置で済みます。

このように医療現場でもコラーゲンはなくてはならない
ものなのです。

私たちの体には、手足のすみずみまで血管が張りめぐら
されています。

動脈、静脈から毛細血管まで、すべての血管を一本につな
いだとしたら総延長は全長10万キロで地球を二周半する
という想像を絶する長さです。

その血管内のコラーゲンが無くなったら、私たちのからだ
は致命的なダメージを受けます。

ちょっとしたケガでも、いつまでも出血が止まらず、命が
危険にさらされてしまいます。

「そんなバカな事が起こるはずは無い」と思われるかも知れ
ませんが、出血が止まらない病気は過去に何度も起こり、
多数の犠牲者が出ました。

その典型的なケースが大航海時代の船乗りたちを恐怖のどん底
に陥れた「壊血病」です。

今からおよそ400年前、天下分け目の「関が原の戦い」の
半年前の1600年3月、豊後(大分県)の臼杵湾に、オラ
ンダ船リーフデ号が漂着しました。

江戸時代唯一の海外への窓口となったオランダ交易のきっかけ
となった歴史的な船です。

この船がロッテルダムを出港した時の乗組員は110人でした。

ところが2年の航海の末、はるばる太平洋を回って日本に辿り
着いた時にはわずか24人で、その多くが「壊血病」で命を落と
したのです。

当時の船乗りたちにとって壊血病は海賊より恐ろしいものと
されバスコ・ダ・ガンがインド航路を発見した航海の際には、
160人の乗組員のうち100人が壊血病で死んだという記録
が残っているそうです。

今では、保健の教科書でも「壊血病」はビタミンCの不足で起こる、
と教えられていますが、柑橘類を食べると壊血病にならない事が
発見されたのは、なんと1747年なのです。

ビタミンCの不足が原因と判明したのは、ずっと遅く20世紀に
入ってからのことです。

しかし、壊血病の本当の原因は、毛細血管のコラーゲン不足
なのです。

線維芽細胞がコラーゲンを生成するときには、「プロリルヒドロ
キシラーゼ」という酵素の力が必要ですが、この酵素はビタミンC
が不足すると、体内でコラーゲンの生成と保持ができず、毛細
血管がボロボロになり、体内の至るところから出血し、最後は
命を落としてしまうのです。

コラーゲンのサプリメントの多くに、ビタミンCが配合されて
いるのは、プロリルヒドロキシラーゼによってコラーゲンの
生成能力を強化させるのも、ねらいの一つなのです。

もし、あなたが何かのはずみで、ケガをしたとしましょう。

重症なら診療所に駆け込みますが、たいていの場合は消毒薬
を塗りバンドエイドなどを貼る程度で傷はひとりでに治って
しまいます。

この「傷が治る」という過程で、コラーゲンの絶妙ともいえる
再生機能が働いているのです。

興味深い例をあげましょう。

シャーレの上で細胞を培養するとき、いくら成長に必要な栄養分
を与えても細胞はなかなか増殖を始めません。

ところがシャーレの表面にコラーゲンを塗ってやると細胞は息を
吹き返したかのように、活発に分裂を始めるのです。

私たちがケガをしたとき、体内でこれと同じような細胞分裂が
起こっています。

ケガをして皮膚が裂けると、その部分の線維芽細胞(コラーゲン
を生成、分裂する細胞)がただちに活動をはじめ、コラーゲンを
生成します。

すると、それを感知した組織の細胞が、コラーゲンを足場として
活発に分裂・増殖をはじめ、速やかに損傷した組織を再生して
しまうのです。

ふだん、私たちの体内の細胞たちは、むやみやたらに分裂・増殖を
するわけではありません。

成長期は別ですが、成熟して大人になってから細胞分裂が常に起こる
のは、血液細胞をつくる骨髄、精子や卵子をつくる生殖器官、表皮の
皮膚細胞などに限られてきます。

ところがケガと聞いて目を覚ました線維芽細胞は、負傷した組織
の周辺にコラーゲンを盛んに生成します。

すると、それを足場として組織の細胞が活発な分裂を始め、さらに
そこへ新しい毛細血管が伸びてきて、細胞に酸素や栄養を与えます。

その結果、破損された組織は、新しく生まれたコラーゲンと組織に
よって再生され、傷口がふさがっていくのです。

まるでドラマのようなコラーゲンのめざましい働きです。

傷の治りが早い人というのは、つまりはコラーゲンの新陳代謝が
良い人なのです。

傷の治癒力を高めるためにも、普段から積極的にコラーゲンを
摂りたいものです。

血管がやわらかくなれば血圧が下がります。

血管の弾力性がなくなっていき「動脈硬化」が起こると
脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすようになります。

心筋梗塞は、欧米ではトップを占めており、日本人にも
増えている恐ろしい病気です。

一般に、動脈硬化は「おかゆ」のような状態のコレステロール
が血管の内膜に厚く沈殿していった結果、血流が悪くなること
で起こります。

これを粥状動脈硬化と呼びますが、これは心臓から全身へ血液を
送る大動脈や心臓の筋肉に血液を送る冠動脈、あるいは脳に血液
を送る脳動脈など、生命維持にもっとも重要な役割を果たす動脈
に起こり易い病気です。

粥状動脈硬化の引き金になるのは、血管の内腔を覆う内皮細胞に
発生する小さな傷です。

血管には細かい傷が絶えず生じていますが、傷の修復を促すコラ
ーゲンが豊富にあれば、大きな問題は起きません。

しかし、コラーゲンの合成力が弱まり、細かい傷が修復されない
状態が続くとそこにコレステロールが溜まり易くなります。

そして、その上にカルシウムが付着すると動脈硬化の症状を引き
起こすようになります。

つまり、コラーゲンが豊富に含まれている血管の持ち主は脳梗塞
や心筋梗塞になりにくい、ということになるのです。

コラーゲンには血圧を下げる働きがあります。
血管は、コラーゲンで出来たチューブのようなものです。

ですから、血管内部のコラーゲンの新陳代謝が滞ると古く
なって弾力性を無くしたコラーゲンが血管を機能させるために
がんばらなくてはなりません。

こうなると、コラーゲンは例の奥の手を使います。
「架橋」のことです。

老化したコラーゲンを架橋を架けて強化することで血管は
破壊を免れますがその代わり、柔軟性と弾力性を失い血圧が
上がってしまいます。

そして高血圧がさまざまな病気を誘発するのはご存知の通りです。
高血圧の原因とされる恐ろしい病気の一つに“くも膜下出血”
があります。

くも膜下出血とは、脳を取り囲んでくる、くも膜下と脳の間に
出血が起こった状態をいいます。

その原因の80%を占めるのが、脳動脈瘤(血管にできたコブのこと)
の破裂です。

脳動脈瘤は、一般に動脈の分岐部の壁に先天的に弱い部分があり
加齢による動脈硬化や高血圧になどにより発生すると考えられて
います。

動脈瘤の壁は非常に弱く破れ易い状態で、これが血圧の変動や
血圧上昇などが原因で破裂してしまうのです。
発症直後に約10%が死亡、25%が重篤な状態になる恐ろしい
病気です。

こうした病気を予防するためにも、コラーゲンをたっぷり摂り血管
を柔軟にして血圧を上げないようにするための毎日の努力が欠かせ
ません。

血管に新鮮なコラーゲンを補給することができれば、血管は柔軟性
を取り戻しゴムのチューブのように膨らんで血圧も下げることが
できます。

「人は血管とともに老いる」といわれています。

健康の基本は、血管をいつまでも若々しく保つこと。
そのためには、血管にコラーゲンの老化架橋をつくらせないよう
新鮮なコラーゲンの補給を欠かさないことです。

現在医学では、病気になったり怪我をしたりすると、最新テクノ
ロジーの粋を集めた高度な医薬品を患者のみなさんに投与します。

しかし、医薬品には患者の体内に侵入した病原菌を殺菌、もしくは
発育を抑えるだけの力しかありません。

破損された患部を再生し、元通りの健康を取り戻すためには、
私たちが本来もっている「自然治癒力」に頼らなくてはなりません。

最近、医薬品を使わずに病気を治す方法などが脚光をあびて
いますが、それは「治す」よりも、本来、人に備わっている
「治る力」を引き出そうとしているためです。

ただし、自然治癒力を向上させるには、体内に元気なコラーゲン
がたっぷりあることが前提となります。

元気なコラーゲンとは、コラーゲンの新陳代謝が活発だという
ことです。

コラーゲンの新陳代謝が活発になれば、それを足場とする細胞も
生き生きと活動でき、病気を寄せ付けない体「治る力」の旺盛な体に
なれるのです。

とくに、コラーゲンは生活習慣病にも効果を発揮します。

細胞にとってコラーゲンは「大地」のような存在では
ないでしょうか。

植物が大地から芽を出すように人間の体内にある細胞は
コラーゲンの大地に誕生しそこに根を下ろして成長して
います。

豊かな土地に豊かな作物は育ちますが、やせて貧弱な土地
からは、ひょろひょろした植物しか生えません。

これは体も同じこと。

どんなに栄養分やビタミンやホルモンなども与えても細胞が
地面にしっかり根を下ろしていなければ、それを完全に吸収
することができないのです。

つまり、私たちの体の中にあるコラーゲンの大地を豊かに
できれば、細胞は本来持っている能力を十分に発揮する
ことができるのです。

あるテレビ局が、「コラーゲンを摂ると、体のどんなところに
効果があると思いますか?」というアンケートを行ったことが
ありました。

圧倒的に多い回答が「肌」や「髪」でした。

続いて多いのが「関節に効く」「老化を防ぐ」でした。

「骨」に効果がある、と答える人は少数派で、まして「歯」
とする回答は、ほぼゼロに近い状態でした。

しかし、歯や歯茎というのは、その構造が骨に似ており、
コラーゲン線維がその強さを支えているのです。

成人の約80%がかかっているという「歯周病」は歯茎の
弾力が失われ、歯茎が下がったり、歯周ホケットが深く
なったりする病気です。

歯周病に冒された美女の歯がすっかり抜け落ちるというテレビ
CMがありましたが、決してオーバーではなく、歯周病の原因
こそは、コラーゲンの減少によるものです。

もともと歯茎はコラーゲンが多く、成分の60%がコラーゲンです。

その歯茎が、歯周病原因菌が出す毒素によって炎症を起こすと、
コラーゲン分解酵素が大量に発生し、歯茎のコラーゲンが溶か
されてしまいます。

ですから、丁寧なブラッシングを毎日続けること、そして、コラ
ーゲンを多く摂ることで、歯周病原因菌の活動を抑えることは
十分に可能なのです。

歯周病を予防するには、コラーゲンの成分である「グリシン」と
「プロリン」というアミノ酸を補給すれば効果的という研究結果
が発表されています。

コラーゲンは骨に多く含まれていますが、筋肉そのものには、
余り多く含まれていません。

実は腱に多く含まれていています。

コラーゲンが束になったもので、その代表的なものにアキレス
腱があります。

アキレス腱は、人間の体の中でもっともコラーゲンが多いところです。

余談ですが、私たちがふだん口にする「食肉」というのは、牛や豚
や鶏の「筋肉」の部分です。

上等な肉がやわらかくて美味しいのは、コラーゲン線維が少ない
筋肉が大部分を占めているため。

それとは対照的に、値段の安いスジ肉やスネ肉が硬くて食べ
にくいのは、腱が多いところ、すなわちコラーゲンが豊富に
あるためだったのです。

古いコラーゲンって!?

| | コメント(0)

潤液中のコラーゲンは、軟骨膜の軟骨細胞によって作られます。

この軟骨細胞は、コラーゲンの他にプロテオグリカンを作り出し、
軟骨内のコラーゲンやプロテオグリカンの量を一定に保つ働きを
します。

軟骨のコラーゲンが不足すると、軟骨細胞が新しいコラーゲンを
作り出します。

ところが、何らかの原因でコラーゲンの機能が低下してくると、
軟骨細胞はバランスをとる為に分解酵素を放出して古いコラー
ゲンを溶かし始めます。

この時の分解酵素が暴走して、必要なコラーゲンまで溶かして
しまうことがあります。

こうなると厄介で、軟骨は非常にもろくなり、ちょっとした衝撃
で簡単に裂けたり砕けたりします。

さらに悪化すると、関節リウマチを引き起こすこともあります。

こうならないようにしていく為には、コラーゲンが古くならない
ように、新しいものに入れ替える必要があります。

つまり、効率よくコラーゲンが体内で作られるように、食事を
したり、サプリメント等で補給する必要があるのです。

こうして、コラーゲンを積極的に摂ることで新陳代謝を活発に
すれば、関節のクッション機能を回復させることができるのです。